試合で勝ちたい!そのために筋トレしてパワーをつけたい!
でも、筋トレしても役に立たない筋肉がつくだけで、たいして効果ないって言う人もいるしな・・・
こんな悩みはないでしょうか?
結論として、筋トレをしてパワーをつけると確実にスポーツパフォーマンスは上がります。
ただし、無駄な筋トレも確かに存在します。
フリーウェイトのトレーニングなら、無駄な筋トレになる確率が低いです。
スポーツパフォーマンスの向上に直結しやすいです。
それは、なぜなのか詳しく解説します。
筆者の経歴を紹介(説得力強化のため)
全くの運動の素人が言っても説得力がないので、先に私の経歴を紹介しておきます。
- 柔道6年:2段
- アメリカンフットボール4年
- ブラジリアン柔術18年:黒帯
以上がスポーツ歴で、仕事では柔道整復師(接骨院の先生)として10年以上アスリートからおじいいちゃんおばあちゃんまで様々な身体をみてきました。
また筋トレとスポーツパフォーマンスの関係についても、いろいろな書籍や実績のある先生方のお話から知識を深めてきました。
そして何より自身のチームメイトや道場仲間がたくさんいるので、トレーニングして伸びる人と伸びない人の傾向が分かってきました。
人間20年以上ひとつのことを追及すると、確かなものが見えてきます。
フリーウェイトとは
フリーウェイトが何か知らない人はここを読んでください。知っている人は飛ばして次の章を読んでください。
トレーニングジムで筋トレするときに大別されるトレーニングの種類として、「マシン」と「フリーウェイト」があります。
マシンとは次のようなものを言います。
マシンはターゲットとする筋肉を集中的に鍛えられます。重りを上げ下げする軌道が決まっているので、バランスを崩す心配がなく、初心者でも安全にトレーニングすることができます。
これに対してフリーウェイトは次のようなものを言います。
軌道が固定されていないフリーな状態なので、バランスを取るのが難しいです。そのため、筋トレの中級者以上の方が使っていることが多いです。
フリーウェイトは間違ったフォームでトレーニングすると、ケガのリスクが高まります。
フリーウェイトがスポーツパフォーマンス向上に役立つ5つの理由
- 複数の筋肉群を同時に鍛えられる
- 体幹や安定性を強化できる
- 高重量を扱いやすい
- 動きが自然(実際のスポーツの動きに近い)
- レストを短くすれば心肺機能も向上する
複数の筋肉群を同時に鍛えられる
フリーウェイトでは、基本的にコンパウンド種目がメインになります。
コンパウンド種目とは、1つの運動で複数の関節を動かすトレーニング種目のことをいいます。
これに対して、マシントレーニングは一つの関節の動きだけをすることが多いです。
複数の関節を動かすので、それに関わる筋肉も多くなり、同時に複数の筋肉群を鍛えられることになります。
単独の筋肉が発達しただけではスポーツパフォーマンスは上がりませんので、同時に複数の筋肉を鍛えられることは大きなアドバンテージになります。
体幹や安定性を強化できる
例えばバーベルスクワットをすると、ハムストリングスや大腿四頭筋・大殿筋といった下半身の筋肉を鍛えられます。
ただ下半身だけでなく、脊柱起立筋や体幹筋肉(いわゆるコアマッスル)も同時に鍛えられます。
これらの筋肉を使わずにバーベルスクワットをすることは不可能です。
重い物を担ぐわけですから、体幹を安定させてバランスを保つ必要があります。
そうしないと重い物を担いだままスクワットなんてできません。
マシントレーニングだと、大腿四頭筋やハムストリングスを単独で鍛えることができます。
しかしスポーツの実際の場面においては、筋肉を単独で動かすシーンなど存在せず、体幹を安定させつつ全身の筋肉を使ってパワーを出力します。
こういった理由から、スポーツパフォーマンス向上を狙うなら体幹も同時に鍛えられるフリーウェイトに利があります。
高重量を扱いやすい
トレーニングの3原理の一つに「過負荷の原理」というものがあります。
これは徐々に負荷を上げていかないと筋肉は成長しないということです。
過負荷の状態にするには、高重量でトレーニングするのが一番手っ取り早く効率的です。
フリーウェイトは同時に多くの筋肉を動員させるコンパウンド種目が多いので、結果として高重量でのトレーニングが可能となります。
また、筋肥大させるためのトレーニングと筋力をつけるためのトレーニングには違いがあるのですが、スポーツパフォーマンスを上げるなら筋力アップが絶対に必要です。
その筋力アップに最も効果的なのが、高重量で行うトレーニングなのです。
フリーウェイトは高重量を扱いやすい = 筋力アップしやすい → スポーツパフォーマンスを上げやすい こうなります。
動きが自然(実際のスポーツの動きに近い)
クローズドキネティックチェーンとオープンキネティックチェーンという考え方があります。
これは何かというと、クローズドが足や手が地面についている状態で運動することで、オープンは反対に足や手が地面についていない状態で運動することです。
フリーウェイトでのスクワットやデッドリフトの画像を見ていただくと、クローズドキネティックチェーンであることがわかると思います。
マシントレーニングである、レッグプレスやラットプルダウンはオープンキネティックチェーンとなります。
※ラットプルダウンでは足は地面についていますが、その足が身体を支えているわけではなく、ただ接地しているだけなので、分類としてはオープンキネティックチェーンです。
では、実際のスポーツのシーンはどうかというと、圧倒的にクローズドキネティックチェーンが多いです。
足で地面を踏ん張りながら、いろいろな動きをするのが大多数のはずです。
実際のスポーツの場面に似た状況で、パワーを出すことに慣れることが重要です。
こういう観点からも、筋トレにおいてもクローズドキネティックチェーンで鍛えるほうが望ましいと考えられます。
レストを短くすれば心肺機能も向上する
フリーウェイトで自身のMAXに近い高重量でトレーニングすると、5回ぐらいの拳上でもけっこうハァハァと息が切れます。
時間にして1分もかかっていないぐらい短い運動時間なのに息が切れてしまいます。
これはフリーウェイトでトレーニングすると、同時に複数の筋肉が作動することが関係しています。
複数の筋肉を同時に、しかも非常に高い出力で収縮させるため、大きなエネルギーを使います。
さらにセット間のインターバルつまりレスト(休憩)の時間を短くすると、息が戻りきらないまま次のセットをすることになります。
必然的に心肺機能にも大きく負担がかかりますので、心肺機能の向上にも役立ちます。
私は実際に、フリーウェイトでのトレーニングを始めてからバテにくくなりました。
短い運動時間のトレーニングなのに、筋力も心肺機能も強化できるって、めっちゃタイムパフォーマンスがいいなと思います。
まとめ
フリーウェイトでのトレーニングがスポーツパフォーマンス向上に役立つ理由をまとめます。
- 複数の筋肉を同時に鍛えられるため効率がいい
- スポーツの場面で絶対に必要な体幹の筋肉を鍛えられる。それによって体幹が安定する。
- 高重量を扱いやすい。そのため筋力アップしやすい。
- スポーツの場面と同じクローズドキネティックチェーンで鍛えるので、実際のスポーツシーンでパワーを発揮しやすい。
- 心肺機能が向上する
あの大谷翔平選手も筋トレはフリーウェイトを中心に取り組んでいるようです。このことからも、スポーツパフォーマンスの向上には、フリーウェイトが有効であることがわかります。
今回は、フリーウェイトトレーニングがスポーツパフォーマンスに及ぼす影響だけを解説しましたが、実はもっといろいろなメリットがあると私は考えています。
次回は、フリーウェイトトレーニングの様々なメリットについて解説したいと思います。