すでにNASHに移行?でも諦めない!脂肪肝からの改善方法を徹底解説


はじめに

健康診断で「脂肪肝の疑いがあります」と言われた。さらに医師から、「すでにNASH(非アルコール性脂肪肝炎)に移行しているかもしれません」と聞いて、不安を感じている方も多いのではないでしょうか?

「このまま放っておくと、肝硬変や肝がんになるのでは…」と考えると、何をすべきか迷いますよね。

この記事では、脂肪肝からNASHに進行してしまった場合でも、生活習慣や医療的アプローチによって改善可能であることを科学的な根拠に基づいて解説します。
さらに、どのような食事や運動を行えばいいのか、薬は使うべきか、など「今日からできること」を具体的に提案します。


脂肪肝とNASHの違いとは?

「脂肪肝」は肝臓に中性脂肪が5%以上蓄積された状態で、症状がないことも多く、放置されがちです。

一方「NASH」は、脂肪がたまったうえに肝臓に炎症や線維化(かたくなること)が起きている状態。つまり、単なる脂肪肝よりも「進行した状態」であり、放置すると肝硬変や肝がんに進む危険性があります。


「すでにNASHに移行」とはどういう意味か?

医師から「NASHに移行している」と言われた場合、それは以下のようなことを意味しています。

  • 肝細胞に慢性的な炎症がある
  • 肝臓組織の一部に“線維化”が始まっている
  • 将来的に肝硬変や肝がんに進む可能性がある

日本では、NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)の約10〜20%がNASHへ進行し、さらに10~15%が肝硬変に進むとされています。つまり「要経過観察」ではなく「今すぐ対策すべき段階」なのです。


脂肪肝・NASHの診断方法とは?

正確な診断には以下の方法があります。

血液検査

ALT(GPT)、AST(GOT)、γ-GTPなどが高ければ肝機能の異常が疑われます。

画像診断

腹部エコーやCTで脂肪の蓄積を確認します。

肝生検(カンセイケン)

確定診断には、肝臓の一部を採取して顕微鏡で確認する方法があります。

非侵襲的な方法として、「FIB-4 index」や「FibroScan(フィブロスキャン)」という肝硬度を調べる検査もあります。


放置するとどうなる?進行リスクを知る

NASHを放っておくと、以下のような経過をたどることがあります。

  • NASH → 線維化 → 肝硬変 → 肝がん
  • 肝硬変になると、回復は困難になり、肝移植が必要になるケースも

しかし、早い段階で生活習慣を改善すれば、線維化の進行を止めたり、逆転させたりできる可能性があるのです。


改善のカギは「体重の7〜10%減」!

研究では、体重を 7〜10%減らすことで以下のような改善が見られると報告されています。

  • 脂肪肝の改善
  • ALTやASTなどの肝機能値の正常化
  • 線維化の進行を抑える、または軽減できる

例)体重70kgの人なら、7〜10%は約5〜7kgの減量が目安になります。


今日から始められる食事療法

脂肪肝やNASHの改善には、糖質と脂質の取りすぎに注意が必要です。

具体的な食事ポイント

  • 甘いもの、ジュース、アルコールを控える
  • 揚げ物・ファストフードを減らす
  • 主食は白米よりも玄米や雑穀米
  • 野菜・魚・大豆を多く取り入れる

おすすめの献立例(1日)

食事メニュー例
朝食玄米ごはん+納豆+味噌汁+野菜炒め
昼食鶏むね肉のグリル+野菜スープ+玄米
夕食サバの塩焼き+豆腐サラダ+きのこ汁

運動習慣もカギ!続けられる方法とは?

おすすめは「有酸素+筋トレ」

  • ウォーキング(1日30分、週5日)
  • スクワットや腕立てなどの自重トレーニング

有酸素運動は内臓脂肪を減らし、筋トレはインスリン抵抗性を改善します。最初は「1日15分の散歩」からでもOKです!


薬で治せるの?最新の治療法まとめ

現在、NASHに対する特効薬は承認されていませんが、次のような薬が有効とされています。

  • GLP-1受容体作動薬(例:オゼンピック):食欲を抑えて体重を減らす
  • SGLT2阻害薬:糖尿病患者の肝脂肪減少に有効
  • ピオグリタゾン:インスリン感受性を改善し、肝炎を抑える

※これらの薬は、医師と相談しながら導入を検討しましょう。


改善が難しい場合の選択肢もある

高度肥満や、生活習慣だけで改善しない場合は、以下の方法が選択されることもあります。

  • 肥満外科手術(スリーブ手術など)
  • 医療ダイエット(薬の併用)
  • 専門クリニックでの多職種サポート

「一人でなんとかしよう」と抱えず、専門家の力を借りるのも大切です。


実際に改善できた人の成功事例

40代男性(体重85kg→75kg)

  • 食事と運動を組み合わせ、半年で10kgの減量に成功
  • 肝機能値が正常に戻り、肝臓エコーで脂肪の減少を確認
  • 医師から「線維化の進行が止まった」と評価

このように、今から行動すれば、十分に改善は可能です。


NASHでも改善は可能。できることから始めよう

  • NASHは放置すれば重症化しますが、改善も可能です
  • カギは「生活習慣改善」と「体重の7〜10%減」
  • 食事・運動・薬のバランスが重要
  • 悩んだら専門医や栄養士に相談する勇気を

**「もう遅いかも…」ではなく、「今なら間に合う」**という気持ちで、一歩踏み出してみてください。